フジコさん、真央くん、そして、グールド。



最近、フジコ・ヘミングと藤田真央のドキュメンタリー番組を見た。

「フジコ・ヘミング ショパンの面影を探して」と題したNHKの番組では、ショパンの縁の地でのコンサートの模様に密着していた。
1回目のコンサートの後に「いっぱい間違えちゃった♪」、2回目のコンサートの後には、「1回目よりは間違えなかった♪」とフジコさんはお茶目に答えていた。
確かに、凡人ピアノ初級者の私にもわかるミスタッチもあったけれど、フジコさんの良さはそんなことも飲みこんでしまう魂の音にある。
小さなころから天才だと言われながら、幾度となく見舞われてしまう不遇な出来事を乗り越えて60代で花開いたピアニストだからこその音色。

そして、同じく小さい頃から天才だと言われ、24歳でワールドデビューを果たした真央くん。
「間違えることもある」と言いながら、「間違えるっていうか、同じ音を同じタイミングで出したとしても、空間に響いた音が違っていてはいけない」のだそうで、もう、私にとっては殿上人だね、言うまでもないけど。

二人とも私の大好きなピアニスト。
フジコさんのコンサートには、15年くらい前かなあ、死んじゃうといけないから行っておこうといって、家族で出かけたのだが、今も現役でがんばっておられる姿はとても素敵。
そして、真央くんのコンサートは先日チケットを取り損ねてしまって残念な思いをした。
また次のチャンスにぜひ行きたいけど、テレビで取り上げられることが多くなって、ますます取りづらくなってしまうね、きっと。
今は若い真央くんが、フジコさんのように年を取ってじいさんになった時、どんなピアノを弾くのか、すごく興味がある。
今の天真爛漫なモーツァルトが、どんな風に変わるのか?
けれど、残念ながら、真央じいさんのピアノを私には聴くことができない。
私が100歳まで生きても、真央くんは64歳だもんなあ。
めちゃくちゃ残念だ。
そして、フジコさんは御年90歳。
私の大好きなグレン・グールドも生きていれば同じ年。
彼の生ピアノを聴くことができる可能性はあったのに、と思うと、これまた残念。

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