音大に、ますます興味がわいてきた。



音大のキャンパスで学生に、「今までに出会った、人生を変えるような日本の曲を教えてください」というインタビュー番組(いや、番組の中のひとつのコーナーだったか)をやっていた。
日本の曲に限定する意図はちょっとわからないが、意図的ではないシンプルな曲と詩がいいという藤井風だとか、それまでアイドルにはまったく目もくれなかったが、ある日『なにわ男子』に目覚めただとか、まあ、そんな話のあと、とても興味を惹かれる男子学生がでてきた。
その彼は、何という学部だったか忘れた(というか、覚えられなかった)が、確か、楽器を演奏するような学部ではなく、楽曲楽譜を研究するというような学部だった。
彼が推したのは坂本龍一の『戦場のメリークリスマス』。
「とてもメジャーな曲なんだけど」と前置きして、曲分析が始まる。
(以下、おばさんのうろ覚えなので、勝手な私の脚色があるかもしれないが、あしからず。)
楽譜を読み解くと、とてもシンプルで覚えやすいフレーズの中にも、おお?!そう来るの?!というような意外性が随所にあって、明るくもあり暗くもある、いろいろな面を持った曲で、それを一人の人間にそのまま置き換えることができる、と。
人に対しても、一つの面だけを見るのではなく、あらゆる角度から知ろうとすれば、その人をより理解することができるし、そのことにもっと大勢の人が気づけば、世の中がもっと良くなる、平和になるのではないか、と。
「そういうことに気づかせてくれた曲です」
弱冠22歳だけど、しっかり大学で勉強しているなあと、感心した。
また、話し方も、理路整然としているけれど、押しつけがましくなく、難しい言葉も使わないけれど頭の良さを感じさせる男子学生だった。
こういう若い人に出会うと、未来が明るく感じられてほっとする。
そして、もっともっと、彼から音楽の話を聞いてみたいと思った。

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